駒(こま)の種類(しゅるい)

将棋の駒は8種類(しゅるい)あります。

1.歩兵(ふひょう・略(りゃく)して」)「歩」
2.香車(きょうしゃ・略してきょう」)「香」
3.桂馬(けいま・略してけい」)「桂」
4.銀将(ぎんしょう・略してぎん」)「銀」
5.金将(きんしょう・略してきん」)「金」
6.角行(かくぎょう・略してかく」)「角」
7.飛車(ひしゃ)「飛」
8.王将(おうしょう)玉将(ぎょくしょう)「王」「玉」
  (王と玉は合わせて1種類とします)
 
成り(なり)
   上の 1〜4の駒は、相手(あいて)の陣地(じんち)(下の図面(ずめん)オレンジの部分(ぶぶん)に入ると、駒をくるっと裏(うら)返して変身(へんしん)させることができます。これを「成り」といいます。変身すると「金」と同じ動きができるようになります。
 逆に自分の陣地(下の図面の青色の部分)に相手の駒が入ると相手の駒に変身されてしまいます。
    歩⇒変身すると「と金」に!
    香⇒変身すると「成香」に!
    桂⇒変身すると「」に!
    銀⇒変身すると「成銀」に!
 
    上の の駒も相手の陣地に入ると駒をくるっと裏(うら)返して変身(へんしん)させることができます。相手の陣地に持駒を打ち込んで、次に動かした場合も成ることができます。
成ると、それまでの角と飛車の動きに「王」の動きがプラスされます。
      角  ⇒変身して「龍馬(りゅうま・略して「うま」)=「
        前後左右の動きが可能になる。
    飛車⇒変身して「龍王(りゅうおう・略して「りゅう」)=「
        ななめ4方向の動きが可能になる。
 
駒の裏側(うらがわ)を見てください。
何か書いてある駒は変身できる駒です。何も書いてない駒は変身できません。金と王の裏は何も書いてないですね。
なので、相手の陣地に入っても動きは変わりません。
 
絶対(ぜったい)に「成らなくてはいけない場合」とその時の局面(きょくめん)で、
「成らない」で駒を使うこと(=不成ふなり」)にする場合があります。

「銀」は成らずに使ったほうがいい場合がありますが、基本的には相手の陣地に
入ったら成ったほうがいいです。
「成る」ときは、「へん~しん!」と心の中で叫(さけ)びましょう(笑)

駒の配置は左のとおりです。

左の桂馬の上が「角」、右の桂馬の上が「飛車」です。

今、駒の並んでいる上から3段目までが相手の陣地です。そして、同じく駒の並んでいる下から3段目までがこちらの陣地です。



(こま)の動(うご)きは、

(ひだり)のとおりです。

 それぞれの駒の動きの

説明(せつめい)は、下(した)

写真(しゃしん)と文章(ぶんしょう)を読(よ)んでくださいね。

です。変身すると「と金」です。

プラスチックの駒など裏が赤いものもあります。
「歩」は、相手の陣地に入るまでは、前に1マスしか進めません。人間で言えば赤ちゃんです。でもとても重要(じゅうよう)な駒なのです。
歩の使い方がうまい人=強い人と言えます。
 なお、「歩」(赤ちゃん)は、縦に2枚置けません。たとえば3段目と7段目に離して置いてもだめですよ。二歩と言いますが、赤ちゃんに赤ちゃんを肩車させるイメージです。そんなことしたら当然下の赤ちゃんは泣きますよね。だからダメなんだなと覚えておきましょう。あとで「禁じ手」でも触れますが、禁じ手(きんじて)=即負けです。

香車です。変身すると「成香」です。

 香車のイメージは、走るのが大好きな幼稚園児のイメージです。
 香車は前が空いていれば何マスでも進めます。なので自分の陣地の一番下の段に置くと駒の働きがもっとも良いと言えます。
 
 

桂馬です。変身すると「成桂」です。

歩、香車からの順番でいけばこの駒は「ケンケンパ」が大好きな小学生ですね。

最も動き方に特徴(とくちょう)のある駒です。「V」をイメージしてください。Vの一番下が今の駒の場所とすると、前に2マス、横(左又は右)に1マス行ったところに移動します。この駒だけが相手や自分の駒を飛び越えることができます。

です。変身すると「成銀」です。

動き方は下のとおり。動ける場所が一気に増えましたね。
まさに一人でいろいろなことができる「中学生」のお兄さん、お姉さんといったところです。
ただし、左右と真後ろは行けません。
↖️↑↗️    
❌▲❌     
↙️❌↘️

です。

動き方は下のとおりです。
ななめ後ろだけ残念ながら動けませんが、攻めるときも守るときも大変重要な駒です。終盤では、飛車や角より大切な駒になることがあります。
 「歩」「香車」「桂馬」「銀」は、相手の陣地に入って変身する(成る)と、金と同じ動きができるようになります。
↖️↑↗️
←▲→
❌↓❌

です。変身すると「」です。

角は斜め4方向に何マスでも移動できます。が、前後左右には動けません。
 
馬は角の動きに加えて前後左右に1マス進めるようになります。

飛車です。変身すると「」です。

飛車は前後左右に何マスでも移動できます。が、斜めには動けません。
龍は飛車の動きに加えて斜めにも1マス進めるようになります。正に将棋の駒のトップスターです。

王将玉将です。上手が王将、下手が玉将をもちます。

前後左右斜め、全方位に1マス移動できます。
↖️↑↗️
←▲→
↙️↓↘️

禁じ手(反則)

左の写真の1筋から4筋(将棋盤の右側から左に順番に1筋・2筋・3筋・・・といいます。)にある「歩」、「香」、「桂」はいずれも前に進むことができない位置にあります。このように前にしか進めない「歩」、「香」、「桂」を次に進めない場所に置くことはできません。

 
次に、6筋は「歩」が縦に2枚並んでいますね。これを「二歩」と言い、反則です。一番やりやすい反則です。反則は即負けですから気をつけましょう。赤ちゃんは赤ちゃんを肩車できないのでしたね。でも、もしどちらかが成ってと金」に変身していれば、それはもう「歩」ではないので、「歩」と「と金」が縦に2枚並んでも反則ではありません。

打ち歩詰め

 
左の写真の攻め方が、持ち駒の「歩」を相手の「玉将」の真上のスペース(この場所を「棋譜」であらわすと「1二」と言います。)に打った場合(1二歩)、
打ち歩詰め」の反則となります。

マナーについて

「待った」はなし

 

待った」・・・一度指した手が良くないことに気がついて、その指し手を元に戻すこと。駒から手が離れていたら反則負けです。


 

 これは大変見苦しいことですから、絶対にやってはいけません。

 また、一度盤上の駒を持って動かしたり、持ち駒をマス目に置いたなら、その指し手を戻すことはたとえ手が駒から離れておらずルール上はセーフだとしても「待った」と同じと心得ましょう。

 将棋大会などでよく問題になるのが待ったです。ここで学んでいる皆さんは指す手を決めてから駒を持つようにしましょう。

 「6つの心得」をよく読んだ皆さんならきっと大丈夫ですね。